形態は機能を啓示する ルイス・カーン
形態は機能を啓示するー form evokes function
ルイス・カーンの言葉です。

「啓示」御堂筋彫刻
ルイス・カーンは言う。
「もしも、建築をひと言で定義しようとするならば、
私は建築とは空間を思想豊かに創造することである。」
と言おう。
それは施主の要求を満足させるだけでは十分ではない。
それは限られた範囲に用途を適合することではない。
建築は全くそのようなものではない。
それは用途の感覚を呼びさます空間の創造である。
空間は建物が建てられる目的の用途によく調和するように
空間それ自体を形成する。
O(オーダー)
D(デザイン)
F-D(フォームデザイン)
F(フォーム)
R(リアライゼーション)
F-T(感覚-思考)
I(イナ)
デザインとはオーダーに基づいて形造ることである。
オーダーの中に創造力があり、
その方法はデザインのなかに表れる。
すなわち、どこに、何をもって、いつ、どの程度に?
オーダーは美しさを暗示するものではない。
オーダーは手に取ることができない。
それは創造的意識の水準器であり、
永遠に水平を保ちながら高まろうとする。
オーダーは統合を支える。
デザインは物質によるものであり、
かたちと寸法を持っているものである。
デザインを通して formは実体となる。
このプロセスを通じて「それ自体が欲しているもの」
はどんな方法で建てられるのか、
また、「それ自体が欲しているところの空間機能は何か」
によって理想のスキームとして変わっていく。
デザインとはオーダーに基づいて形造ることである。
「もしも私がフォームを説明するのにスプーンを取り上げるならば、
スプーンは一つの容器であり一本の腕である。」
両方ともスプーンにとって切り離すことのできないものである。
もし、私がスプーンをデザインするならば、
それを銀または木で、深くまたは浅く造るであろう。
デザインが入ってくるのはここなのである。
しかし、他の道具からスプーンを特徴づけるものは形態である。
フォームはあるがままの秩序の法則に答えなければならない。
フォームは物質やかたち(shape)や寸法を持っていない。
フォームはカーンにとって単なる機能ではなく思考された秩序である。
フォームはデザインを暗示する。
リアライゼーションは、
精神と霊魂のもっとも密接な一致点における感情と思考の併合であり、
物がそうありたいと欲する根源である。
F-T(感覚- 思考)
われわれが創造しようと望むすべては、
感情にのみ起点をもっている。
しかし、
思考から離れて感情の中にとどまっていることは何ものをもつくらない。
といいます。
I (イナ)
カーンは生きているものはすべてひとつの inaを持っているという。
この ina(カーンの発明した言葉)は
すべての生物において、細胞のひとつひとつまで、
生命体において共通の要素であり
生物の精であり、存在の精である。
すべての生物は、existence will (存在意志)を持っている。
その生存は、inaの内部の特性および個性とみなされる。
それは ina の内部の方向性ある力であり、
互いに他を区別するものである。
それは異なったものになろうと要求される。
このようにして細胞は細胞になろうとし、
人間は人間になろうとする。
非生物は存在意志をもっていないが、
人は自身によってそれらに意識を与えることができる。
霊魂は感情や思考によって表現され、
そして常に測ることができないものであろうと、
カーンは信じる。
霊魂的存在がそうありたい状態をつくるよう
自然に呼びかけているのを感じる。
バラはバラになろうとすると考える。
個人的感情が宗教を超越し思考が哲学を超越するとき、
精神は具現化(リアライゼーション)する。
それは特別な建築の存在意志であるかもしれないもの
の具象化であると言おう。
リアライゼーションは
霊魂を伴う精神の最も近い関係における思考と感情の表れである。
その霊魂はある事物がなかろうとするものの起源である。
それはフォームの始まりである。
形態は組織の調和や秩序の意味や、
他のものから存在を特徴づけるものなどを取り囲む。
形態は何が what である。
デザインはいかに how である。

ルイス・カーンのメモ
ルイス・イザドア・カーン:(Louis Isadore Kahn)
1901.02.20-1974.03.17
・イエール大学アートギャラリー
・ペンシルベニア大学リチャーズ医学研究棟
・ソーク生物学研究所
・バングラデシュ国会議事堂
・キンベル美術館
「ルイス・カーンの空間構成―アクソメで読む20世紀の建築家たち
」(原口秀昭 著)
ルイス・カーンの言葉です。

「啓示」御堂筋彫刻
ルイス・カーンは言う。
「もしも、建築をひと言で定義しようとするならば、
私は建築とは空間を思想豊かに創造することである。」
と言おう。
それは施主の要求を満足させるだけでは十分ではない。
それは限られた範囲に用途を適合することではない。
建築は全くそのようなものではない。
それは用途の感覚を呼びさます空間の創造である。
空間は建物が建てられる目的の用途によく調和するように
空間それ自体を形成する。
O(オーダー)
D(デザイン)
F-D(フォームデザイン)
F(フォーム)
R(リアライゼーション)
F-T(感覚-思考)
I(イナ)
デザインとはオーダーに基づいて形造ることである。
オーダーの中に創造力があり、
その方法はデザインのなかに表れる。
すなわち、どこに、何をもって、いつ、どの程度に?
オーダーは美しさを暗示するものではない。
オーダーは手に取ることができない。
それは創造的意識の水準器であり、
永遠に水平を保ちながら高まろうとする。
オーダーは統合を支える。
デザインは物質によるものであり、
かたちと寸法を持っているものである。
デザインを通して formは実体となる。
このプロセスを通じて「それ自体が欲しているもの」
はどんな方法で建てられるのか、
また、「それ自体が欲しているところの空間機能は何か」
によって理想のスキームとして変わっていく。
デザインとはオーダーに基づいて形造ることである。
「もしも私がフォームを説明するのにスプーンを取り上げるならば、
スプーンは一つの容器であり一本の腕である。」
両方ともスプーンにとって切り離すことのできないものである。
もし、私がスプーンをデザインするならば、
それを銀または木で、深くまたは浅く造るであろう。
デザインが入ってくるのはここなのである。
しかし、他の道具からスプーンを特徴づけるものは形態である。
フォームはあるがままの秩序の法則に答えなければならない。
フォームは物質やかたち(shape)や寸法を持っていない。
フォームはカーンにとって単なる機能ではなく思考された秩序である。
フォームはデザインを暗示する。
リアライゼーションは、
精神と霊魂のもっとも密接な一致点における感情と思考の併合であり、
物がそうありたいと欲する根源である。
F-T(感覚- 思考)
われわれが創造しようと望むすべては、
感情にのみ起点をもっている。
しかし、
思考から離れて感情の中にとどまっていることは何ものをもつくらない。
といいます。
I (イナ)
カーンは生きているものはすべてひとつの inaを持っているという。
この ina(カーンの発明した言葉)は
すべての生物において、細胞のひとつひとつまで、
生命体において共通の要素であり
生物の精であり、存在の精である。
すべての生物は、existence will (存在意志)を持っている。
その生存は、inaの内部の特性および個性とみなされる。
それは ina の内部の方向性ある力であり、
互いに他を区別するものである。
それは異なったものになろうと要求される。
このようにして細胞は細胞になろうとし、
人間は人間になろうとする。
非生物は存在意志をもっていないが、
人は自身によってそれらに意識を与えることができる。
霊魂は感情や思考によって表現され、
そして常に測ることができないものであろうと、
カーンは信じる。
霊魂的存在がそうありたい状態をつくるよう
自然に呼びかけているのを感じる。
バラはバラになろうとすると考える。
個人的感情が宗教を超越し思考が哲学を超越するとき、
精神は具現化(リアライゼーション)する。
それは特別な建築の存在意志であるかもしれないもの
の具象化であると言おう。
リアライゼーションは
霊魂を伴う精神の最も近い関係における思考と感情の表れである。
その霊魂はある事物がなかろうとするものの起源である。
それはフォームの始まりである。
形態は組織の調和や秩序の意味や、
他のものから存在を特徴づけるものなどを取り囲む。
形態は何が what である。
デザインはいかに how である。

ルイス・カーンのメモ
ルイス・イザドア・カーン:(Louis Isadore Kahn)
1901.02.20-1974.03.17
・イエール大学アートギャラリー
・ペンシルベニア大学リチャーズ医学研究棟
・ソーク生物学研究所
・バングラデシュ国会議事堂
・キンベル美術館
「ルイス・カーンの空間構成―アクソメで読む20世紀の建築家たち
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