環 コメ 音響
環境工学 コメンタール 音響
1.7 音響
1°.音の単位とその評価
①音の強さ I :[ w/m2 ]
単位面積を単位時間に通過するエネルギー
音響出力 W の点音源から距離 r 離れた点での音の強さ
I = ( 1/ 4πr2)×W = P2/ρc
P:音圧、ρ:空気密度、c:音速
※音の強さは、音響出力に比例して増加し、
距離の二乗に反比例して減衰する。
※音圧は、距離に反比例して減衰する。
②音の強さのレベル I L:[ dB デシベル ]
ある音の強さ I [ w/m2 ]と基準の音の強さ I0
との比の常用対数をとって10倍したもの。
I L = 10×log10( I / I0) [ dB ]
③ラウドネスレベル(音の大きさのレベル):
[ phon フォン]
1000Hzの音圧レベルA[ dB ]の音と同じ大きさ
に聞こえる音をA [ phon ]の音という。
人間の聴覚は、通常の音圧レベルでは、
3,000~4,000Hz付近が最も敏感で、
低音部に対しては弱い。
2°.レベルの合成
①同一デシベル値をもつ2つの音を合成した場合、
1つの場合よりも約3dB大きくなる。
②2つの音の差が15dB以上あると、
大きいほうの値とほとんど変わらない。
3°.距離減衰
①音の強さは、点音源からの距離の二乗に反比例して減衰する。
(距離が2倍になると、音の強さは1/4倍になり、
音の強さのレベルは約6dB小さくなる。)
②音圧は、点音源からの距離に反比例して減衰する。
(距離が2倍になると、音の強さは1/2倍になり、
音の強さのレベルは約6dB小さくなる。)
4°.遮音
①壁体等の遮音の程度をdBで示したもの。
値が大きいほど、壁体等の遮音性能が高い。
TL = 10×log10(入射音のエネルギー/ 透過音のエネルギー)
= 10×log10(1/τ)
τ:透過率 小さいほど、透過損失は大きくなる。

②透過損失は、
・材料の密度が大きいほど大きくなる。
・材料の厚さが厚いほど大きくなる。
・音の周波数が大きい(高音)ほど大きくなる。
(質量則)
③単層壁の透過損失は、コインシデンス効果により、
ある周波数の音(中高音域)の透過損失が低下する。
④コインシデンス効果
音波と壁体との共振によって透過損失が低下する現象。

⑤中空二重壁は、
単層壁より中高音域の透過損失は大きいが、
低音域で空気層の共鳴透過があり、
単層壁よりも透過損失が小さくなることがある。
⑥室間の壁の遮音等級(Dr値):
値が大きいほど、室間の遮音性能が高い。
⑦床衝撃音の遮音等級(Lr値):
値が小さいほど、遮音性能
5°.吸音
①吸音率
ある面に入射した音のエネルギーに対する、
反射音以外(吸収音と透過音)の音のエネルギーの割合。
②吸音材料には、
・高音を吸収する多孔質材料、
・低音を吸収する板状材料、
・特定の周波数の音を吸収する孔あき板などがある。
③低音から高音までの吸収には、
孔あき板のすぐ下に多孔質材料を入れると効果的。
④吸音材料と躯体(コンクリート等)は、
密着させないで、空気層を設ける
6°.室内音響計画
①残響時間
拡散音場において、
音源停止後の室内の平均音響エネルギー密度が、
最初の100万分の1に減衰するまでの時間、
すなわち、音の強さのレベルが60dB低下するのに要する時間
②セイビンの式
T = 0.161 V/A = 0.161V/(<α>S)
T:残響時間 [ sec ]
V:室の容積 [ m3 ]
A:室の総吸音力 [ m2:メーターセイビン ]
<α>:室内の平均吸音率
S:室内の総表面積
※残響時間は室容積に比例し、室の総吸音率に反比例する。
※発生音源の大小には関係しない。
③最適残響事件:
教会音楽 > 音楽 > 学校講堂 > 室内楽 > 映画館 > 講演
④大規模な音楽ホールの室内音響計画においては、
エコー等の音響障害を避けるために、
客席後部の壁や天井は吸音率を高くする。
7°.騒音
①騒音レベル LA [ dB(A)]
JISによって規定された
騒音計における周波数補正回路のA特性
で測定した値(A特性音圧レベル)を
そのまま用いる評価尺度で、
一般的騒音の感覚量との対応が良好。
② NC値
室内騒音の評価に用いられているもので、
値が小さいほど静かさを必要とすることを示す。
NC 値は、騒音レベル [ dB(A) ]から10引いた値にほぼ等しい。
1.7 音響
1°.音の単位とその評価
①音の強さ I :[ w/m2 ]
単位面積を単位時間に通過するエネルギー
音響出力 W の点音源から距離 r 離れた点での音の強さ
I = ( 1/ 4πr2)×W = P2/ρc
P:音圧、ρ:空気密度、c:音速
※音の強さは、音響出力に比例して増加し、
距離の二乗に反比例して減衰する。
※音圧は、距離に反比例して減衰する。
②音の強さのレベル I L:[ dB デシベル ]
ある音の強さ I [ w/m2 ]と基準の音の強さ I0
との比の常用対数をとって10倍したもの。
I L = 10×log10( I / I0) [ dB ]
③ラウドネスレベル(音の大きさのレベル):
[ phon フォン]
1000Hzの音圧レベルA[ dB ]の音と同じ大きさ
に聞こえる音をA [ phon ]の音という。
人間の聴覚は、通常の音圧レベルでは、
3,000~4,000Hz付近が最も敏感で、
低音部に対しては弱い。
2°.レベルの合成
①同一デシベル値をもつ2つの音を合成した場合、
1つの場合よりも約3dB大きくなる。
②2つの音の差が15dB以上あると、
大きいほうの値とほとんど変わらない。
3°.距離減衰
①音の強さは、点音源からの距離の二乗に反比例して減衰する。
(距離が2倍になると、音の強さは1/4倍になり、
音の強さのレベルは約6dB小さくなる。)
②音圧は、点音源からの距離に反比例して減衰する。
(距離が2倍になると、音の強さは1/2倍になり、
音の強さのレベルは約6dB小さくなる。)
4°.遮音
①壁体等の遮音の程度をdBで示したもの。
値が大きいほど、壁体等の遮音性能が高い。
TL = 10×log10(入射音のエネルギー/ 透過音のエネルギー)
= 10×log10(1/τ)
τ:透過率 小さいほど、透過損失は大きくなる。

②透過損失は、
・材料の密度が大きいほど大きくなる。
・材料の厚さが厚いほど大きくなる。
・音の周波数が大きい(高音)ほど大きくなる。
(質量則)
③単層壁の透過損失は、コインシデンス効果により、
ある周波数の音(中高音域)の透過損失が低下する。
④コインシデンス効果
音波と壁体との共振によって透過損失が低下する現象。

⑤中空二重壁は、
単層壁より中高音域の透過損失は大きいが、
低音域で空気層の共鳴透過があり、
単層壁よりも透過損失が小さくなることがある。
⑥室間の壁の遮音等級(Dr値):
値が大きいほど、室間の遮音性能が高い。
⑦床衝撃音の遮音等級(Lr値):
値が小さいほど、遮音性能
5°.吸音
①吸音率
ある面に入射した音のエネルギーに対する、
反射音以外(吸収音と透過音)の音のエネルギーの割合。
②吸音材料には、
・高音を吸収する多孔質材料、
・低音を吸収する板状材料、
・特定の周波数の音を吸収する孔あき板などがある。
③低音から高音までの吸収には、
孔あき板のすぐ下に多孔質材料を入れると効果的。
④吸音材料と躯体(コンクリート等)は、
密着させないで、空気層を設ける
6°.室内音響計画
①残響時間
拡散音場において、
音源停止後の室内の平均音響エネルギー密度が、
最初の100万分の1に減衰するまでの時間、
すなわち、音の強さのレベルが60dB低下するのに要する時間
②セイビンの式
T = 0.161 V/A = 0.161V/(<α>S)
T:残響時間 [ sec ]
V:室の容積 [ m3 ]
A:室の総吸音力 [ m2:メーターセイビン ]
<α>:室内の平均吸音率
S:室内の総表面積
※残響時間は室容積に比例し、室の総吸音率に反比例する。
※発生音源の大小には関係しない。
③最適残響事件:
教会音楽 > 音楽 > 学校講堂 > 室内楽 > 映画館 > 講演
④大規模な音楽ホールの室内音響計画においては、
エコー等の音響障害を避けるために、
客席後部の壁や天井は吸音率を高くする。
7°.騒音
①騒音レベル LA [ dB(A)]
JISによって規定された
騒音計における周波数補正回路のA特性
で測定した値(A特性音圧レベル)を
そのまま用いる評価尺度で、
一般的騒音の感覚量との対応が良好。
② NC値
室内騒音の評価に用いられているもので、
値が小さいほど静かさを必要とすることを示す。
NC 値は、騒音レベル [ dB(A) ]から10引いた値にほぼ等しい。
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